すべては愛ゆえに「死ぬほど君の処女が欲しい」あらすじと感想【ネタバレあり】

これは、最愛の妻の“はじめて”を求めてタイムリープを繰り返す男の最低で最高に美しい純愛青春物語―。

[てぃーろんたろん]の死ぬほど君の処女が欲しい（１） (週刊少年マガジンコミックス)

今回は私のおすすめ漫画「死ぬほど君の処女が欲しい」をご紹介します。

「死ぬほど君の処女が欲しい」はてぃーろんたろんさんの作品です。

少年マガジン公式無料漫画アプリ「マガポケ」にて連載中で、コミックスは4巻まで発売しています。（2021年10月5日現在）

相思相愛でラブラブの愛する妻。

そんな最愛の人だからこそ、自分と同じく相手にとっても自分がはじめての人になりたいと強く願う男が、タイムリープを繰り返しながら自分の望む未来へ辿り着こうとあがく、というぶっ飛んだ内容のSF漫画になっています。

そんな「死ぬほど君の処女が欲しい」のあらすじや見どころを中心に、作品の魅力についてご紹介したいと思います。

「死ぬほど君の処女が欲しい」漫画作品紹介
- 作品情報
「死ぬほど君の処女が欲しい」あらすじ
「死ぬほど君の処女が欲しい」見どころ
「死ぬほど君の処女が欲しい」総評
「死ぬほど君の処女が欲しい」無料で読む方法
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「死ぬほど君の処女が欲しい」漫画作品紹介

死にかけた時に発動するタイムリープで過去と現在を行き来しながら進んでいくお話です。

ほんの少しでも過去で違った行動をとると、未来が大きく変わってしまいます。

それは例えば、愛する妻とそもそも結婚できなかった未来であることも…。

読者的にはトライ＆エラーの結果を楽しむような展開の作品です。

＜作品を表すキーワード＞

恋愛／夫婦／タイムリープ／分岐

作品情報

作品名：死ぬほど君の処女が欲しい
作者名：てぃーろんたろん
出版社：講談社
掲載誌：少年マガジン公式アプリ「マガポケ」
発売日：2020年12月9日
既刊数：5巻（2021年10月5日現在）

「死ぬほど君の処女が欲しい」あらすじ

冴えない会社員・西森とおる(31)は、社内一の美人・ミカさんと結婚し、周囲からは羨ましがられる存在である。

しかし、彼にはある悩みがあった。

それは、「自分はミカさんしか女を知らないけど、ミカさんはいろんな男を知っている」ということ。

不可能だとはわかっているものの、愛しているゆえに最愛の妻の“はじめて”を欲してしまうのだ。

ある日、とおるは駅のホームから線路に転落し、死を覚悟するも奇跡が起きる。

なんと過去にタイムリープし、まだウブな高校時代のミカさんと出会うことができたのだった。

これは、愛する妻の処女を求める、いびつな純愛青春物語。

「死ぬほど君の処女が欲しい」見どころ

いろんなifのストーリーを体験できる

主人公は死にそうになった時、過去へタイムスリップできるようになります。

そして、その過去の世界で行うほんの小さな行動のひとつひとつが、未来を大きく変えてしまう要因に。

自分が思い描く未来にたどり着くため、まるで将棋を打つかのように行動していくところが戦略性とスリルを感じさせます。

しかも、わりと短いスパンで過去と未来を行き来するので、行動に対するレスポンスが早くテンポが良いのもポイント。

この先どうなっていくのかと、どんどん引き込まれるストーリー展開が作品の最大の魅力です。

主人公がとにかく一途

妻が大好きすぎるゆえに、この表題の感情が芽生えてしまった主人公。

自分は一生愛する人のものであると同時に、愛する人にとっても自分が唯一の存在でありたいという独占欲をこじらせています。

人によっては処女厨でキモいと思うかもしれません。

でも、主人公はただ処女がほしいわけではなく、本当に心から愛している人だからこそほしいのです。

ただただ、やらしい下心で動いているわけではありません。

ifの世界のひとつでは、ミカの友人と結婚していて、その夜にもヤれるチャンスがありましたが、彼は行為を拒絶します。

とにかく一途。

作中でも何回ミカさんの名前を心の中で叫んでいることでしょうか。

そう思うとこのおじさん、おバカだけどなんだか愛らしく見えてきます。

SF好きにはたまらない‼SFの父・ヴェルヌの解説

作中にあのSFの父とも呼ばれるジュール・ヴェルヌの小説「月世界旅行」が登場します。

1865年当時は月に行くなんて夢物語でした。

だけどその10年後、人類は初めて月面着陸を果たします。

有人ロケットの技術開発に関わった多くの科学者がこのヴェルヌの月世界旅行を愛読していました。

つまり一見、荒唐無稽の夢幻の空想話もその言葉を本気で信じる人がいれば現実になる可能性がある。

主人公が過去の世界でヒロインにした話でもあります。

この言葉が本作を作るきっかけになったのではないか、と私は感じました。

タイムスリップして愛する妻の処女も自分がもらう。

無謀な話のようで、100年後にはそんな未来も待ってる……かもしれませんね。

「死ぬほど君の処女が欲しい」総評

処女厨は理解できないものだと思っていましたが、この作品を読んだことでちょっとその気持ちもわからなくはないかもと思えるようになりました。

このおじさんは、ifの未来でコンプレックスである「経験人数＝妻」を払拭することもできたわけです。だけどそれをしなかった。あんなにチャンスだったのに突っぱねる姿に男気を感じ、応援したくなりました。

幸せだったのに高望みしてしまったことで運命が狂いだしてしまい、戻ることすら困難そうではありますがここまできたらとことん頑張ってほしい。

タイトルを見た時、なんじゃそりゃと思いましたが読み始めるとどんどんストーリーに引き込まれていきました。

ただひとつ望んだだけなのに、未来が大きく歪み変化してしまうことに怖さも感じます。普段何気なく生きている“今”もいろんな選択を繰り返して組み上げられたものなのだと実感させられる作品です。

タイトルとおじさんの容姿から、少しとっつきにくいかもしれませんが一度読み始めると先の気になる展開にハマること間違いなし！ぜひ手にとって読んでみていただきたい作品です。

死ぬほど君の処女が欲しい（１）

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