お嬢様JKを襲う化け物たち「マザーグール」あらすじと感想(ネタバレ)
無人島に漂流した彼女たちが見たのは、人を狙う、人に似たパーツを持つ異形の化け物だった―。
美しくも不気味な雰囲気が印象的な菅原キクさんの漫画、「マザーグール」をご紹介します。あらすじや感想を書くなかで、1巻までのネタバレを含むことをご容赦ください。
<スポンサーリンク>
「マザーグール」あらすじ
無人島に流れ着いたお嬢様校の生徒たちが、島に住む化け物に襲われるパニックホラー漫画。
主人公・桐島朔也(きりしま さくや)が目覚めた場所は無人島の砂浜だった。修学旅行へ向かう途中で船が難破し、朔也を含む一部の生徒が孤島へ流れ着いたのだ。
そこで彼女を介抱していたのは、学内で落ちこぼれといわれている楓子・なつの・すずの3人。3人を蔑みながらも他の生徒たちと合流するためジャングルの中を歩く朔也が見たのは、同級生を襲う人体に似たパーツを持った異形の化け物だった。
化け物に襲われながらも洞くつへと逃げ込む一同。ともに苦難を乗り越えてきたことで、4人の絆は深まり助け合うようになっていた。
まるで本当の修学旅行の夜みたいに話し込み、楽しいひとときを過ごす。しかしそれもつかの間。彼女たちにふたたび化け物が襲いかかり―⁉
「マザーグール」感想
細部まで描き込まれた美しいイラスト
表紙のカラーイラストが美しくてとても目を引く。なかの漫画も違わず美しいので表紙で気になった人も安心して読めます。
女学院の生徒など、ほぼ女性キャラしか登場しないが顔やデザインがしっかり描き分けされているので区別がつくのもいい。整った顔の女の子がコロコロと激しく表情を変えるさまも魅力的。とくに恐怖する表情が最高にうまい。
背景も細部まで描き込まれており、キャラと一体化していてその場所にちゃんといる感じ。あと、虫がめちゃくちゃリアルだった。
女の子が化け物に食べられちゃうシーンも絵画のような神秘的な怖さはあるものの、そこまでグロく感じなかった。怖いものが全然ダメな人でも読めそう。
緩急のある展開
化け物に襲われるシーンとそうじゃないシーンにメリハリがある。急に和気あいあいとおしゃべりしだしたり、仲間のひとりが過去を語りだして死亡フラグを立ててくるので、いつ襲われるんだろうかとハラハラします。
ホラーが苦手なのでその手の映画も見ないのですが、きっとうまい脚本はこんな感じで見てる側に油断させておいたところで恐怖のどん底に落とすんだろうなと思った。
襲われる前の「あっ……」となる空気感が絶妙なんです…!!一瞬時が止まるというか。作者さんの腕前に感服です。
それに最初はあまり好きになれなかった主人公も、ピンチを乗り越えるたびたくましくなっていくし、あんなに蔑んでた周囲のキャラたちを守ろうと奮闘するので愛着がわいてくる分、どうか無事でいてほしいと願いながらページをめくってました。
宗教的な要素が随所にある
「マグダラのマリア」「ベリアル」など、聖書にちなんだ通称が使われている。他にも同作者の過去作の新装版のタイトルが「旧約マザーグール」に改められているところも気になります。
物語の合間に神話のようなものも入り、この島や化け物についてもなにか宗教的なものがあるのかも?と想像が膨らんできます。読みながら考察し、だんだん答えが明らかになっていくといった形で楽しむのもいいかもしれません。
「マザーグール」詳細
- 「昭島スーサイド☆クラブ」 ― 『チャンピオンRED』連載。全2巻
- 「旧約マザーグール」 ― 『COMICリュウ』連載。全2巻
- 「HOLY HOLY」 ― 『コミック アース・スター』連載。全2巻
- 「マヨイ屋の店番トキワ」 ― 『月刊少年マガジン』連載。全6巻
<スポンサーリンク>
さいごに
菅原キクさんの「マザーグール」をご紹介しました。
2巻以降では、化け物がどのように誕生するかが語られたり、島に住む住人やみずから宗教を立ち上げ暴徒化していく生徒など、極限状態になった人間の恐ろしさも描かれています。ぜひ読んでみてください!
いっき読みするなら「イーブック」がお得!
- 登録無料&月額料なし!
- 無料登録で最大6回まで使える半額クーポンがもらえる!
- 毎日のようにセールやクーポン配布!
- 最大30%のPayPayポイント還元チャンス
- さらに約9,000冊の漫画が無料で読み放題!
<スポンサーリンク>